人気のない道路で、ちびっこのペアが談笑しながら楽しく歩いていた時だった。ひらひらと舞っている紙が、空気を読まずにペシッと、片方の子の顔を覆うように張り付いた。
「うぉっ!」
「おぜ! 大丈夫?」
三つ編みのお下げをした可愛らしい少女が、友達に張り付いた紙を剥がすと、苦虫を噛んだような顔が現れた。しかし、三つ編みの少女は彼女を心配するよりも、紙に関心がいっている様子だ。
風にはためく紙を伸ばしてみると、マジックで書かれた文字があるだけだった。名前欄は空欄だ。
「なになに。「私の気持ち」? 変なの」
三つ編みの子がほら、と彼女に見せる。セミボブの子が、文字を睨むように見つめながら言った。
「字に見覚えあんな」
「これって、祈願用紙じゃないの?」
セミボブの子はなにか思い出したのか、手をぽんと叩いた。
「野宮神社のだ! むー、それ入れてこなきゃ」
セミボブの子のお節介が発動して、祈願用紙を取ろうとしたのを、三つ編みの子がひょいと避けて渡さなかった。
「これも、神様の計画かもしれないじゃない」
三つ編みの子はそう言うと、ぱっと手を離した。紙は風に任せるままに、ひらひらと遠くへ消えていく。ばいばい、と三つ編みの子が手を振った。
「今日は、涼しいね」
セミボブの子は頷いて、一緒に歩き出した。
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インターチェンジ面白すぎて一気に見ました!
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