愛撫の刑

「遅い」

 彼女はやや濡れている髪を手ぐしできながら、不機嫌そうに言った。垂れ目がいつも以上にトロンと垂れている。

「理佐」

 今日の部屋割りは、私と理佐––––同室だった。眠たそうな理佐が私の脇を通りすぎた瞬間、シャワーから上がった清潔な香りが鼻をかすめた。
 私たちの部屋にも備わっているはずのバスルームを使わなかったことに、素朴な疑問が浮かぶ。様子からして理佐はかなり疲れてるようだった。ある疑念が脳裏をよぎる。

(志田ちゃんと……エッチしたのかな)

 彼女のくたびれた様子がどうしても、セックス後の気怠けだるさに見えてならない。単なる処女の思い込みであってほしい、と願うばかりだった。

「……」

 考えただけで胸がプレスされるような圧迫感を覚え、ぎゅっとパジャマのすそを掴んだ。
 ドラマでは、演技だと分かっていても、ねるとカップル役。そして現状では、志田とカップル。二人とも可愛くて、綺麗で。私は……付け入る隙がなかった。
 理佐は目をこすりながら手前のベットに転がると仰向けになって、両腕で抱えるようにして顔を伏せた。

(そこ、私のベッドなんだけど)

 脚が自然と彼女に歩み寄っていた。ジュレ化した脳みそが「宿題は明日でもいい」と、いい加減な指令を出している。
 理佐の隣に座って、じっと動かない彼女に話しかける。

「今日は……どこ行ってきたの?」

 あくまでも友達に気楽に尋ねるように、笑顔でく。なにも深い意味はないですよ風を装いつつも、「私、寂しかったんだよ」という雰囲気をそれとなく漂わせた。
 理佐は顔を伏せていた腕をくと、私に向かって横向きになった。よほど眠いのだろう、重たそうなまぶたをなんとか持ち上げている。

「んー」

 怠そうに手を伸ばしたと思うと、私の胸をまさぐってきた。ぴくんと体がる。
 友達とふざけ合うように揉んでいる指が、おっぱいの頂点をいた。身体がカッと熱くなる。

「あぅっ……」

 理佐の手は胸を執拗しつように責めることなく、滑るように股間へと這い進む。私は身体を硬直させた。
 手が突端に到着すると、親指の腹でそれを擦り上げてきた。パンツと、ズボンと、二枚の布越しでも強烈な刺激を感じた。衣摺きぬずれの音を立てながら突端の上でうねり動く淫猥な指に、じゅんっとアソコが濡れたのが分かった。

「葵」

 理佐はベッドに両肘ついて、私の太腿をさすってきた。

「ズボン脱いで」

 まともに働かないジュレ脳みそに断れるはずがない。私はもじもじと恥じらいつつも、命令に従ってショートパンツを下ろす。

+1

3件のコメント

  1. Thanks, I wasn’t aware of that, I’m not on FB (and have NO plans to join) so, I did’nt know..

    0
  2. お久しぶりです!
    何度も何度も読んで楽しませていただいています。
    理佐葵の大人と子供コンビの初体験、楽しみですし
    ゆっかねんの奥手二人の恋路も気になりますし、
    てちがりかちゃんとテクニシャンねるのどちらを選ぶのかとても気になります!

    今大変な世界は状況ですのでさくらん坊さまもお身体にお気をつけてください。

    楽しみにしています。

    0
    1. >うに 様
      お久しぶりです。
      何度も何度もだなんて、ありがたい限りです。
      理佐葵コンビの初体験はどのタイミングでくるのでしょうか・・・
      はたまた、キャプ副キャプコンビの恋路はどうなることやら・・・
      平手はお姉ちゃんな梨加を選ぶのか、小悪魔ねるを選ぶのか果たして・・・
      乞うご期待!☆笑

      早速ではありますが、新作を更新しましたのでご笑覧くださいませ。

      0

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください