私の自慢の親友

「なんなの、あいつ!」

 電話切られた後、村重は咲良の予想通り、ムッとした表情でスマートフォンを睨んでいた。
 最近の咲良はどこか冷たい。今までは仕事で頭の事がいっぱいだからだとか、新しい環境に馴染めなくて苛立ってるからだとか、そう思っていたけど流石に先ほどの発言は親友に放つ言葉じゃないだろう。

喧嘩売るならとことん買ってやるよ。

 ふんっと鼻を鳴らしてスマートフォンをベッドに放り投げて、少しでも気を紛らわそうと他のメンバーと絡んだ。

 

 しばらくメンバーと戯れてると、ピロロンとスマートフォンの通知音がしたので、即座ベットにダイブして確認する。通知一覧には咲良のぐぐたす更新通知が表示されていた。

そうだった、さくらたんのぐぐたす通知設定してたんだっけ。後で通知外そう。その前に内容見てやる。

 タップして開くと、そこには指原さんをはじめ、前田さんや大島さんと豪華なメンバー揃いだった。そして、指原さんの横には咲良が控えめにピースしていた。
 悔しいけど、やっぱり真っ先に目がいっちゃうのは咲良で、他のセンター様よりも、咲良が輝いてて眩しかった。

「やっぱり、さくらたんかわいいよぉ……」

 思わず漏らしてしまった本音に慌てて周囲を確認する。良かった、誰にも聞かれなかったようだ。

「ねえねえ写真撮ろーよ」

 新幹線、もとい植木が声かけてきたので、頷いて一緒に写真を撮る。

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