「こぼしてんじゃねーよ」
ティッシュを引き抜いて、私の口周りを少々乱暴にだけど、拭いてくれた。
「き、キスは……」
「ん?」
「よくできました、のキスは……」
理佐は照れながら「はい、よく出来ました」と言って私のおでこにキスしてくれた。
「えっ、ここじゃないの……?」
不満そうな顔で唇の方を指差して訴える。
(唇同士のキスが一番好きなのに)
「なんか、汚いからやだ」
(はっ!? 無責任な!)
「えっ、ひどーい!」
「あはは、ごめん」
部屋を照らし続けた太陽は沈み切ったのか、すっかりと薄暗くなった部屋の中で理佐の笑顔をはっきりと見た。心が激しく揺さぶられる。
私は理佐に恋しているのだなと再認識した。しかし、理佐の方は私への結びつきは欲求不満を解消する動物的なものだけだと思うと、胸がキュッと締め付けられる。
恋愛は恋した方が不利な気がして、また息苦しさを覚えた。
+1
こんにちは
最近こちらのサイトさまを見つけまして、一気読みしてしまいました。
欅坂の百合が読みたいと思い探していたところ、運命の出会いを果たしました。
自分でもあれなのですが、かなり歪んだ性癖と申しますか(笑)、どストライクです。
これからの更新も楽しみにしております。
>うに 様
はじめまして。
「運命の出会い」だなんて光栄なお言葉、大変恐縮でございます。
たくさんの歪んだ性癖の持ち主がお読みになってるようなので、
こちらもどんどん性癖を刺激したく執筆してまいる所存です^^ 笑
ありがとうございます!引き続きよろしくお願いいたします。