リハビリ小説執筆。

『Branch』の感想……の前に、
読者も長濱理佐も知らざれぬもうひとつの話を投下します。

こちらの話のオマケ話です。

 怪しい店『Branch』はさっきまで騒々しかったのが嘘のように、しんと静まり返っていた。嵐が過ぎ去ったように荒れている店内を黙々と掃除するオーナーの二人。

「今回もやっぱり喧嘩しましたね」

 澤部はやれやれとため息をついて、真っ二つに割れたテーブルを片付けている。それでも人懐っこい笑顔を崩さない。

「色んな人が来ましたけど、ほとんどの人が喧嘩してますね。まあ結局同じレベルだからするんでしょうけど」

 毎度の如く、ドライな感想で片付ける土田。地面に転がっている空のストロングゼロの空き缶をゴミ袋に放り入れながら澤部は楽しげに言った。

「しかし、11人どれも個性的で面白かったですよね」

「ん? いや12人でしょ?

 へ、と間抜けな声で反応する澤部。しかし、土田は無愛想な表情を崩さないまま目が点になっている澤部を見ている。いやいや、と澤部は笑った。

「えっ、11人ですよ。もーしっかりしてくださいよ、土田さん」

 土田は店内の片隅、ランプの明かりが当たらない一番暗い場所を指差した。

「ほら」

 暗がりの中を目を凝らして見ると、人影らしきものがあった。確かに、膝を抱えるようにして静かに寝息を立てて眠っている女性がいた。派手な髪色をしており、ピアスまで派手で、服装はセクシーながらもクラブにいそうな安っぽい感じも否めない。容姿はさっきまで居た客、渡邊理佐であった。

「えっえっえっ? この子、居ました!?」

 澤部は鳩が豆鉄砲をくらったような顔で、見知らぬ理佐をまじまじと見つめる。隣で土田が変わらずドライな調子で解説を始めた。

「澤部さんがシュレディンガーのトイレ掃除してる間に来たんですよ。その子が最初のお客さん」

「え、長濱ねると付き合ってる理佐が最初ではなく?」

「いやこの子なの。ただ、そのまま眠っちゃって、その後に二人目の理佐が来ちゃって、そのままにしといたのよ」

 なんぞ知らん、最初のお客様のはずのこの理佐が既に来ていることを、二人目以降の理佐は知らずに次の自分との出会いを待っていたのである。

「じゃあ、この子は一体……」

「鈴本美愉と付き合ってる理佐みたいですよ」

 澤部が知りたいことを察したように、土田がすかさず答える。

 鈴本美愉と付き合っている理佐、則ち鈴本理佐は恋人が或る人にお熱なことに頭を悩ましていた。大層悔しかったらしく、恋人の意中の人と付き合ってる自分と入れ替わって見返してやりたいという目論見があった。しかし、ナルコレプシー疑惑があるほど眠り姫な恋人と同棲するうちに理佐自身も眠り姫の仲間入りを果たしたらしい。
 来店して恋人のことを愚痴った後、程なくして夢の世界へと出かけてしまったということだ。

「なるほど……複雑ですね。そのまま帰すのも可哀想だし、織田理佐を呼びましょうか」

 土田がやめましょう、と顔を横に振った。

「織田奈那と付き合っている理佐、実は男になってるんですよね

「まさかの性転換!?」

「まぁ織田奈那も男になっちゃってるんですけど

「どういうこと!?」

「織田奈那は意中の人がいて。その子のために性転換したんですけど、理佐もまた好きな織田のために性転換しちゃったんですね

「なんてコントだよ!?」

「今日も織田の意中の人がいることに頭を悩ませながら、織田のケツに理佐自身のムスコを……

「やめろ! これ以上聞きたくない!」

「しかもね、織田の意中の人ってなんと小林由依らしいのよ

「どんだけ泥沼なんですか!」

 突っ込み疲れた澤部は、はぁはぁと息を整えている。

「来たらまた修羅場間違いなしですし、また店の掃除しなきゃいけない羽目になると思いますよ」

 はぁ、と澤部は呆れたようにため息をついた。

「いやあ結局、悩みのない人なんていないということですね」

 また黙々と店内の掃除を開始する二人。うたた寝をしていた鈴本理佐は二人の遣り取りに微笑んで、それからまた意識を離した。

~fin~

改めまして。
読者の皆様、超超超久しぶりです!

欅のモチベ保つのしんどぃょ、もぅマヂ無理・・・ってなってから2年。
なんだかんだ欅は好きだし(まぁ正直申し上げると21人()だった頃が好きなケヤカス懐古厨なんですが)、なによりも、小説執筆は楽しい!!


というわけで気まぐれで復帰しちゃったわけですが、2年のブランクは大きい…
1光年ぶりに文書開いてキーボート叩いてみたらシーンにぴったりなフレーズや言葉が出てこなくてびっくり。
官能シーンなんか書き方すっかり忘れちゃって
おっぱいおっぱい乳首乳首射精した射精したみたいな感じになってた(大丈夫か


なので、リハビリも兼ねてまずは短編小説から始めてみました。
まぁ…くっそ時間かかりましたけどね(本当ごめんなさい)

今回で坂道シリーズ短篇小説第三弾⭐︎驚異の少なさ…。
ま、まぁうちは数より質派なんで……

これまでの短篇小説は全部現実的な…日常的な話がほとんどでしたので。
思い切ってSFに挑戦してみました!
といっても、色んなSF作品を参考にさせていただきまくってますが。
SF(すこしふしぎ)のフレーズが出て
「藤子・F・不二夫先生ぱくってんじゃねえよてめぇ」
と思った方はすみませんすみません、流石です!

オマケは鈴本理佐を見たかったという意見もあったので、ちょっと書かせていただきました。
んー自分はやっぱりどうしてもギャグ路線に走ってしまうおふざけ人間です。
ラストはちょっと自己啓発みたいな説法めいた感じになってしまってなんかお恥ずかしい限りです。
平手みたいにいつか読み直した時にうわあああってなるパターンやこれ
「なにこいつクッサw」とでも笑っていただければなによりです。

さて、今回はオマケも含め、12人の理佐に登場させていただきましたが…
皆様はどの理佐が好きですか?また、どの理佐の話が面白かったですか?^^

※ 一人3票までで複数投票できます
※ 投票締め切りは設けません

あなたはどの○○理佐が好きですか?

さて、今作はSF短篇でしたがあと1、2個ほど短篇小説のストックがございます。これもまたいつかの機会に投稿できたらなと思っております。
多分長くなる・・・。

現在、コロナ騒動で未だに収束がつかない現状ですが、あともう少しの辛抱です!
さくらん坊も出来る範囲で笑える、楽しい、面白いを少しでも提供できるよう頑張る所存ですので、共に乗り越えましょう^^
補足:さくらん坊は承認欲求の塊ですので感想頂ければ尚頑張れます!(ワガママ)

長くなってしまいました。ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

04/21/2020

6件のコメント

    1. >ピノ さま
      ありがとうございます!楽しんで頂けたなら書いた甲斐がありました。
      さくらん坊先生の次回作、乞うご期待。笑

    1. > 染谷リリィ さま

      申し訳ない。w
      メインがSFなのと、たまには官能抜きのプラトニック作品なのもよきかなと思い・・・
      もちろん、他の作品(短篇・長篇ともに)でも官能バンバン書きますよ!
      この変態さんめ☆

  1. ギャグとちょいエロなさくらん坊先生の小説これからも楽しみにしています🤤理佐推しとしてとても楽しめました!

    1. > たなべ さま

      ありがとうございます!ちょいエロ…?「ちょい」ですって!?
      たなべさまにはまだ物足りないようだ…更なるエロを提供せねば…笑
      理佐推しさんでしたか、楽しんでいただけたなら書いた甲斐がありました!
      今後もどうぞよろしくお願いいたします^^

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください