♂第一話♀

渡邊side


 いきなり発狂した平手を介抱し、ちん子ちゃんが用意してくれた部屋にお邪魔して、ぐったりと意識を失っている彼女をベッドに寝かせる。

「本当なんなの」

エロしかない展示館だし、
かと思ったら看板娘は思いっきり美人だし、
平手は謎の厨二病発揮するし。

 愚痴をこぼしてると、プルルルルと理佐のポケットからスマホが鳴る。確認すると、マネージャーの長沢から電話が来ていた。画面をタップして通話に出る。

「秘宝館、着いた?」

「うん、着いた。なんか、よくわからないところだし、雰囲気が苦手で早く帰りたいよ」

「えー、面白いところだよ」

 長沢の言う「面白い」は一般の感覚とはかけ離れている為、あてにしてはいけない。

「普通じゃない長沢に言われても」

「そこの尾股おまたおめ子館長が更なるエロスを求めて旅に出た代わりに、二人娘に任せてるんだよ。ちん子ちゃんとまん子ちゃんって言うんだけど」

「はぁ……」

(なんて凄まじい名前。私だったら即自殺するわ)

「ちん子ちゃんと、まん子ちゃんは神の手の持ち主ゴッドハンドなんだよ」

「待って、なんで詳しいの? そんなに」

 疑問を問いただすも、長沢は無視してそのまま続けた。

「ちん子ちゃんの神の手は、相手の股間に触れただけで男性器は漲って、女性器は締まり良くなって濡れるんだよ」

「そう……」

「まん子ちゃんの神の手は、相手の股間に触れただけで形状や状況を当てられるの。病気も当ててくれるとか」

「へぇ……」

「だって証拠に私のミミズ千匹当てられたし

(さりげなく自慢入ったなこいつ)

「面白い店だし、面白い二人だよ。楽しんで来てね」

 なにがなんだかわからないまま、通話を切る。頭が痛くなってきた。

「うぅ……ん」

 横になっていた平手が呻きながら目覚める。

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