小説家からの贈りもの

「しこりきっている乳嘴にゅうしは淫乱な女の本音を表すかのようだ。舐められたがっている乳嘴を口に含んで吸い、舐め転……あぁっ! ああ、だめぇ……」

私は大きく仰け反り、後ろへ倒れそうになったのを織田が離さなかった。私の乳房に顔を埋め、むしゃぶっていたのだ。じゅるっと淫猥な音を立てて乳首を吸い上げている。

「あんっ……ああぁっ」

「美愉のおっぱい、美味しい」

トントン、と指で本を叩いてきた。身悶えながら甘い嬌声を漏らしつつ、音読を再開する。織田はなおも乳首をなぶり続けている。

「僕は恋人の股間に手を伸ばし––––」

よだれの糸を引いて離れると、乳房がたゆんと重々しく揺れた。唾液塗れでぬめる乳嘴が物寂しそうにがっている。次は、私の内腿を撫でてきた。続きを音読する。

「い、淫乱女によく似合った、薔薇色のレースのパンティを脱がし、た……」

「本当に履いてる! 以心伝心だね!」

なんて仰々ぎょうぎょうしく驚いている風を見せている。しょうもない。それでも、音読がやめられない。

「露わになったのは……」

私はかぁっと顔を赤くして、俯きながらもじもじとさせた。織田は薔薇色のレースのパンティを脱がしにかかっている。

「どうした? 続き読んで」

とぼけている織田が憎い。私は、震える声で続きの文字を読んだ。

「可愛らしい顔からはギャップを感じさせる、黒々とした剛毛である……」

続きの一行には、私のコンプレックスが赤裸々せきららに書かれていた。激しい羞恥を感じ、目をぎゅっとつぶる。同時に、パンティが脱がされ、私のコンプレックスが露わになる。乾いておらず、しっとりと濡れている剛毛を見られているところだろう。すると。

急に身体が軽くなり、驚きで目を見開くと、織田が私を抱きあげていた。さっきまで座っていた場所に入れ替わる形で、私を椅子に座らせた。そして、いきなり股を大きく広げた。

「やっ、見ないでぇ……」

「あ~すっごいエッチな汁で濡れ濡れじゃん、スケベェ~」

「いやっ、そんな……ううぅ」

「続き」

「ご、剛毛の中、ぱっくりと花弁を広げ……淫臭に、さ、誘われるように僕は顔を近付けた」

途中で恥ずかしくなり、顔を本で覆い隠した。
織田は乙女のように恥じらう私に追い込みをかけるように、両手で秘裂を広げてきた。ぱっくりと広げられた私の秘裂に、織田は目を爛々と輝かせているのが目に浮かぶ。

「すごい糸引いてる! 美愉のアソコ、舐めちゃうよ」

返事する間もなく、思いっきり泥濘ぬかるみに顔を埋め、ぐりぐりと高い鼻をこすりつけてきた。そして、ぺろぺろと割れ目を舐めてきた。ぬるぬると温かな粘膜が生き物のように秘裂を這いずり回る。
フェラはさせるくせにクンニはしてこない自己中な間男がしてくれなかったお陰で忘れかけていた舌撫の感触に、性の愉悦ゆえつが込み上げてくる。

「ああ、やん、あんっ! だめぇ、頭おかしくなっちゃうぅ」

愛蜜が温泉のように湧き出てくる。

「ほら、続けて」

私の秘裂に顔を埋めたまま、くぐもった声で続きを催促する。

「あぁ、新たな愛蜜が、溢れてくる泉に……んっ、更なる刺激を与えようと、っは……んぅ、痛々しいほどに勃起させた肉芽を舌で……」

織田は舌を尖らせて、チロチロとクリトリスを刺激してきた。

「あうぅ! だ、だにー……んっ!」

「気持ちいい? 久しぶりにされて」

「んっ……だ……だにー、気持ちっんっ、いぃ!」

続きの行を読もうとするも、嬌声と混じるせいでまともに音読できなかった。

 

『もう他の男性のからだでは満足させないように、彼女を情慾の火だるまにする––––』

 

ふと思った。もしかしすると、織田は片想いの人にもそうやってセックスしたのかもしれない。しかし、もう遅い。既に織田に陥落かんらくしていた私に振る選択肢など全くなかった。好きな人が浮気したとしても、なんであっても、どうでもいい。全て愛せる。
新たな不安を考えるのは止めにして、好きな人に身も心も委ねることにした。

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4件のコメント

  1. いつも読ませていただいてます!
    寝る直前に読んで目が冴えました笑
    自分が見つけられてないだけかもしれませんけど、オダナナの裏って意外と(?)少ないのでめちゃ嬉しいです笑

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    1. >risco さん
      はじめまして!
      あらあら……寝不足にさせちゃってごめんなさい♡フヒヒ
      確かにオダナナの裏あまりないですよね!と自分も思ったので、今回書かせて頂きました!喜んで頂けたなら光栄です。
      引き続き、宜しくお願いします(^^)

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  2. いつも読ませていただいてます。
    『もう他の男性の躰では満足させないように、彼女を情慾を火だるまにする—-』この一文に痺れました!
    歪んだ深すぎる愛、良いですね。
    それもまたオダナナとスズもんらしいかなと。
    最高な作品をありがとうございます‼

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    1. >sysm さん
      いつもありがとうございます。

      あああ、それはですね。実は、作中ですずもんが音読している文は実在している官能小説から引用しているんですね。とはいえ、丸ごとは流石にマズイのでちょこちょこいじってはいますが。・・・ということで、いずれ自分も痺れるような文が書けるように精進します!

      歪んだ愛が好みでしょうか?実はそのネタも温めてあります!いつかは出しますので、その時はぜひ、悶えてくださいませ♪
      ありがとうございます、そう言っていただけるなんて光栄です!

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