欅坂に入るまでは、平凡な人生だった。いや、地味すぎる人生だった。恋人の一人も作らず、単調な日々を送っていた。唯一の楽しみといえば、放課後の部活でバスケットボールでシュートを決めることぐらいだった。
学生ライフを呑気に過ごしていた私が、グループのセンターになって、フタナリになって、綺麗なお姉ちゃんと付き合って––––こんな可愛い子と浮気している。
ねるはちゅぽっ、と私の男根を吐き出して口淫奉仕を中断した。
唾液で塗れた私の男根は、梨加ちゃんとのセックス以上にぱんぱんに膨れ上がっており、血管が破裂しそうなほど浮き出ていた。
(こんなにギンギンなの、初めて……)
ねるは私の男根を味わったことで興奮したらしい。ベッドから下りて立つと、私の前でいきなり、服を脱ぎ始めた。
一枚のTシャツを脱ぐと、上半身の性器を覆い隠すもう一枚の布が現れた。彼女は慣れている割には、素朴で実用的そうなブラジャーを着用していた。谷間はある。多分、梨加ちゃんのよりは若干大きめのおっぱいだ。
ねるはブラジャーのホックに手をかけた。大きく息を呑んで、ねるのおっぱいが露わになる瞬間を凝視する。
プチン、と解かれたのち、ストラップがするりと肩から滑り落ちる。
(おおぉ……これが、ねるのおっぱい)
自分と同じように備わっているはずのおっぱいを見ただけで鼻息を荒くした私は、完全なる牡だった。
色白と地黒の中間の肌色。薄茶色の乳首。むちむちとした肢体。いずれも梨加ちゃんとは正反対で、情欲を煽られる裸体だった。
次は、ズボンを下ろしてみせた。これで彼女は、素朴なブラジャーとセットらしき白いパンツ一枚になった。
(お、おー……)
ねるは恥じらいを見せながら、パンツも下ろしていく。嬉々としてか、男根がピクピクッと躍った。
白いパンツの秘部に、大きな濡れ沁みを作っていた。
(びしょ濡れ……めちゃくちゃ興奮してるのか)
梨加ちゃんとは異なり、黒々と艶のある秘毛が生い茂った恥丘が現れた。田んぼの畦道を彷彿とさせる、むんむんするような陰部周りの翳り。田舎っぺの少女のような垢抜けないエロさが、かえって野生の本能を刺激する。ふと、ツンと媚臭が鼻腔をくすぐってきた。
五島列島が生み出した、自然児らしいヴァギナだった––––。
それ以上は、まずい。戻れない気がした。今すぐに拒絶しないと、そのアソコに私の男根が中に挿入ることになる。そう自分に言い聞かせても、ブレーキが効かない。
レシーバーの向こうから「ゲームコーナー」という単語は聴こえたが、今は自由時間を楽しむどころではない。ねるの裸体に釘付けの私は「そうなんだ」と心ここに在らずで答える。