一回、息継ぎに唾液の糸を引きながら唇を離す。甘い溜息を漏らしている梨加ちゃんの色気にたまらなくなってしまい、ぎゅっと強く抱きしめる。ふわっと香りが広がった。最初のデートの時に、階段から転けた梨加ちゃんを受け止めた際に鼻腔をくすぐった花の香りだった。
「お風呂、入った?」
「うん、朝にね」
「いい匂い」
「ありがとう」
梨加ちゃんの首に軽くチュッと音を立ててキスする。
「んっ……びっくりした」
そのまま寝返り打って梨加ちゃんの上になり、攻めの体勢をとる。
「今日の友梨奈ちゃん、なんか……積極的」
「梨加ちゃんが可愛すぎるから」
首に口づけしつつ、梨加ちゃんの香りを思う存分吸い込む。我慢の限界だった。
梨加ちゃんにもっと甘えたい。梨加ちゃんのことをもっと知りたい。梨加ちゃんにもっと触れたい––––。
梨加ちゃんの口を犯しつつ、隆起した胸に手を運ぶ。制する手を無視して、豊満な胸を撫で回しはじめる。
「んんっ……」
抵抗のつもりだろうが、なお私を興奮させた。
「っ駄目……!」
私の唇から逃れるように顔を背けた。はぁはぁと息を弾ませ、唇周りはお互いの唾液でまみれていた。煽情的な光景だった。
「駄目?」
梨加ちゃんは唾液を拭いながら答えた。
「だって、友梨奈ちゃんまだ子供だし……」
「まだ子供」その言葉が、夢の世界から一気に現実に引き戻された気がして。変えようのない事実だけれど、ムッとしてしまった。
「来年には高校生になるし」
「もう高校生」なのか、それとも、「まだ高校生」なのか。自分で言っといて説得としては微妙すぎると自覚していた。
「うん、でも……私、もう21になるよ。友梨奈ちゃんのこと好きだけど、こういうことは……」
「梨加ちゃんの事もっと知りたいよ。……触れたいよ」
梨加ちゃんへの劣情をストレートに伝える。もはや、法律や倫理観など関係なかった。抱きしめながら勃起したペニスをわざと梨加ちゃんに押し付けてアピールする。以前まで告白すら時間を要した自分が信じられないくらい、積極的になっていた。性の衝動は止まらなかった。
「ありがとう。でもやっぱ……んんっ」
遮るように乾いてない唇を再度犯し、梨加ちゃんの服を剥ぐように脱がした。白色のブラジャーが露わになる。白色のブラジャーにも負けてない肌の白さに、少しばかりはみでている乳房。清楚系のお姉さまの服の下はやや肉感的な体をしていたなんて。中学生の自分には刺激的で、軽く目眩を覚えた。
「駄目、本当に駄目……」
口では拒否しているのに、私の指に絡ませてきているその細い指は一体なんなのか。首に唇を持っていき、ちゅっちゅっと口づけしながら、烈しい情火に身を任せて胸を強く揉みしだく。ブラジャーの中が見たくて、気持ちがはやった私はブラジャーのホックに手をかけた。
梨加ちゃんが押しに弱いのをつけこんでいる気持ちは一切無いつもりだが、そこに甘えている自分がいたのは確かな事だった。