私たちはアイドル。私たちは選抜である以上は監視と好奇の目で曝されることが常だ。何よりも女同士という弊害がある。
お互い永遠にAKB48Gに居座るわけでもない。来年また一緒に花火を見れる確証もない。それでも、ぱるちゃんの傍にいれるなら、いたい。
子供でごめんなさい。
私が大人になる頃には、ぱるちゃんはもうAKB48を去ってるかもしれないね––––。
一途に思い詰めれば思い詰めるほど苦しくなった。
花火がぐにゃりと崩れたと思ったら、涙が浮かんだ。
流すまいと堪えるが溜め込んだ雫は線香花火のように膨らんで、落ちた。
夜は少し冷え込んだので、膝を抱えて膝に顔を埋めた。花火が終わり、姿を覗かせた月明かりが慰めるように彼女の背中を照らしていた。
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